RIP広報の原です。アバルト695の大掛かりな修理をさせていただきましたので、ご紹介いたします。

こちらの車両は、「70°Anniversario(セッタンタ アニヴェルサーリオ)」といって、アバルトの70周年を記念した限定車です。

これまでサーキット仕様として仕上げてきましたが、数ヶ月前に鈴鹿サーキットにてスポーツ走行中にクラッシュを喫してしまい、全面から右側面を大きく損傷。
今後もこのクルマでサーキットを走りたいというオーナー様の思いにお応えし、修理をさせていただきました。

まずは、損傷状況の確認です。
右フロントフェンダー、ボンネット、フロントバンパー、フロントガラス、ヘッドライトに右ドア、右サイドスポイラー、右リアフェンダーなどが破損。 サブフレームやラジエターコアサポートにも歪みが…。 G-TECHのインタークーラー本体は無事でしたが、ホースが破損。 その他、ラジエーターなど様々なパーツの交換が必要となる大掛かりな修理となります。

フレームは一部交換、直せる個所はフレーム修正機で修正します。
オーナー様と相談の結果、ほぼサーキット走行専用の車両ということもあり、外板部品はできるだけ中古を使用し、その代わりにボンネットやフロントフェンダーを社外品に交換、また、色もフェラーリのレッド、ロッソコルサに全塗装することになりました。

右ドアは、中古パーツと交換です。 右リアフェンダーは、鈑金で直していきます。

ラジエター、インタークーラーなど車両前面の部品交換も完了し、いよいよTHREEHUNDRED製フロントワイドフェンダーキットを取り付けます。
片側で7mmワイドになり、トレッドを広げたり、太いタイヤを履かせたり、セッティングの幅が広がります。

タイヤハウス内のエアを排出するダクトの入ったTHREEHUNDREDのフェンダーにセッタンタ アニヴェルサーリオのフェンダーアーチを取り付けることはできません。 そこで、このオーバーフェンダーに合わせたアーチを3Dプリンターを製作。

フェンダーアーチは、セッタンタ アニヴェルサーリオであることを主張する重要なパーツなので、デザイン的にどうしても欲しいところ。 あたかも純正のように、車両全体に馴染むようワンオフ製作しました。

部品の組付けが終了し、動作確認のテスト走行も完了。 これからオールペンの準備です。


各パーツを取り外して、足付け作業を行います。

ボディのマスキングをして、いよいよ塗装です。

まずは下地の色を統一するために下塗りをします。

赤は隠蔽力が弱く、下地が透ける色なので、表面の赤の下にくすんだ赤を塗装します。

下塗り完了後に、いよいよ上色のフェラーリレッド、「ロッソコルサ」を塗ります。 色が染まるまで塗り込みます。

最後にクリア―を何層も塗って完了です。

続いて、オーバーフェンダーとサイドスポイラーをセッタンタ アニヴェルサーリオのグレーで塗ります。
この部分はセッタンタ アニヴェルサーリオの証として、純正色を継承します。


フロントバンパーやフロンフェンダー、リアゲートなどの塗装です。
ボディ同様の手順でフェラーリレッドに塗っていきます。

ボンネットは、UNLIMITED製のカーボンボンネットに交換。
フロントの上部に位置する部品の軽量化はハンドリングにも好影響を与えます。

フロントバンパーの開口部は、純正ロアグリルを撤去し、ハニカムメッシュのストーンガードを取り付けました。


ドライバーの気分を上げる(?)ロゴステッカーでデコレーション。

オーナー様に作成して頂いたデザイン案をベースに、オリジナルのゼッケンを製作いたしました。


最後に、サスペンションをHKSのストリート用からサーキット用にアップグレードいたしました。

恐らく世界に1台のロッソコルサ・セッタンタ アニヴェルサーリオ、完成です。
オーナー様には、長らくお待ち頂きましたが、ご満足いただける仕上がりになったのではないでしょうか。

再びサーキットを走行でき、695も喜んでいる事でしょう!
これからまたサーキットを楽しく走っていただけたら嬉しく思います。
お仕事をいただき、ありがとうございました。