施工事例

S耐 富士24時間耐久レース シート合わせ

RIP広報の原です。 
スーパー耐久(S耐)富士24時間レースが富士スピードウェイにて、24日予選、25・26日決勝の予定で開催され、代表の土肥がドライバーとして参戦いたします。


耐久レースでは、土肥を含めて6名のドライバーが走行するわけですが、シートはもちろん同じシートを共有で使います。
CIVIC TypeRに装着されたシートは、BRIDEのXERO MS(競技専用モデル)。
耐久レースは高速かつ長時間のドライビングとなるため、シートには、安全性、ホールド性、操作性などの高い能力が求められます。
よりベストなドライビングポジションで、しっかり身体をシートにフィットさせるために、土肥の体格に合わせたオリジナルのシートパッドを発泡剤で制作いたします。


そのため、マシンが保管されている東名阪鈴鹿IC近くのHCM Sports Garage様にお邪魔しました。


シートやステアリングなど、しっかり養生をし、発泡ウレタンを入れる大きなビニール袋を用意します。


発泡ウレタンの二つの液剤を素早く混ぜます。


混ぜることにより、徐々にムクムクと膨らみます。


ビニール袋に発泡ウレタンを流し込み、全体に行き渡る様に揉み込みます。
着座位置を少し上げるために、硬質ウレタンを敷いています。


シートに座り、発泡して固まる前に、シートポジションを決めます。
発泡ウレタンは、発泡が始まったら約30倍に膨らむので、身体を押さえつけて浮き上がらないようにします。
シートに座ったまま、硬化するまで約15分待ちます。
この間、発泡ウレタンは熱を持ち、温かくなりますが、固まるまでジッと座って我慢です。


約15分経過したら、シートから降り、固まったシートのカットする所をマジックで書いておきます。


マジックで書いたライン通りにカットして、形状を削りながら成形していきます。


シートの型取りが完成。
レースの現場では、見えるモノではないので、このシートにガムテープをグルグル巻きにして使用されていることも多いですが、RIP/RK DESIGNとしては見た目や使用感にも拘ります。


型取りしたウレタンパッドの表面に、内装部門のK-FIVEがスポーツニットの生地を貼りました。
薄手程度の厚さで、あまり伸びないタイプのドライな風合いのニット生地です。
通気性も良く、さらっとしていて吸水速乾の機能があり、蒸れにくくなっています。


裏面はB面パイル生地です。
実際のシートと接する裏面なので全く見えることはありませんが、マジックテープなどで留めたりもできるようにしています。


上面のステッチには、レインボーカラーの糸を使用。
RK DESIGNのタグもしっかり付けました。


シートが体格にジャストフィットすると、縦横の激しい揺れにも体がブレることなくしっかりホールドされます。
ドライビングに集中することができますし、疲労も大きく低減されます。
長時間走行が求められる耐久レースでは、オーダーメイドのシートパッドの効果が、結果にも表れることでしょう。
土肥にとって初めてのスーパー耐久。
少しでも万全な状態で臨めるよう、RIPとしてできる準備はやっておきます。
このシートが、いい走りに繋がることを期待しています。